グラフィックボード交換レポート:RTX 3070 → RTX 2080 Ti
PCのパフォーマンス向上や用途に合わせた最適化のために、今回はフロンティア製のデスクトップPCのグラフィックボードをRTX 3070からRTX 2080 Tiへ交換しました。交換の手順や使用した道具、注意点について詳しくご紹介します。

RTX 2080 Tiを選んだ理由
RTX 2080 Tiは中古で安く購入することが可能です。
そしてRTX 2080 Tiは、対応しているマザーボードであればNVLinkを使用してグラフィックボードを2枚搭載可能です。今後の拡張性も考慮し、NVLink対応の環境ならさらなる性能向上を見込めるため、今回RTX 2080 Tiの購入に至りました。
Amazon:NVIDIA RTX 2080Ti 11GB 【NVLINKサポート】グラフィックボード交換時の注意点
1. 電源を切った後、しばらく待つこと
PCの内部には残留電流があるため、電源を切ってすぐに作業を始めるのではなく、数分待つことで安全性を確保できます。
2. 購入前に補助電源ケーブルのピン数を確認すること
グラフィックボードによって補助電源ケーブルのピン数が異なります。

。合わない場合は、適切な変換アダプタを購入する必要があります。今回は同じメーカーのため、追加作業なしでそのまま接続できました。

3. 補助電源ケーブルの向きを確認すること
RTX 2080 Tiの補助電源のピン数はRTX 3070と同じでしたが、取り付け向きが上下逆になっており、最初はうまく刺さらず焦りました。慎重に向きを確認しながら作業を進めましょう。
4. 消費電力を確認すること
グラフィックボードを交換することで消費電力が増える可能性があります。使用している電源ユニットのW数を確認し、足りない場合は電源ユニットの交換も検討してください。
(私の使用している電源は、850W ATX電源 80PLUS GOLDです。)
準備したもの(必須アイテム)
グラフィックボードの交換作業をスムーズに進めるために、以下のアイテムを用意しました。
- エアダスター(ホコリを吹き飛ばすため)スプレー缶タイプ500円くらい
- ハンディークイックルワイパー(作業環境を清潔にするため)
- プラスドライバー(PCケースやGPUの固定ネジを外すため)マグネット付きだと使いやすいです。
- 綿棒(羽部分など細かい部分のホコリ掃除用)
- 割り箸(PCIeスロットのロックを解除作業用)2本繋がった、先が平べったいもの
- マスク(ホコリの吸い込み防止)
RTX 3070からRTX 2080 Tiへの交換手順
1. 事前準備(安全対策)
- PCの電源を完全にシャットダウンし、コンセントを抜く。
- 静電気対策として、金属部分に触れる。
- 電源を切った後、しばらく待って残留電流を放電させる。
2. PC内部の清掃(ホコリ除去)
- PCケースを開け、エアダスターで内部のホコリを吹き飛ばす。
- 綿棒を使い、細かい部分のホコリを除去。
3. RTX 3070の取り外し
補助電源ケーブルを抜く

抜きました

固定ネジをプラスドライバーで外す

ねじは無くさないように注意しましょう

PCIeスロットのロックを解除し、慎重に取り外す
赤い部分を割り箸で押しながら引き抜きます。

※下の写真はグラボを取り外した後に撮ってます

(ロックボタンは押しにくいので割り箸を使い押しました)


※私のASRockのH470のマザーボードのようです
4. RTX 2080 Tiの取り付け
PCIeスロットにしっかりと差し込む

※私のケースの場合、ケースの溝の間にグラボを差し込む必要があった為、スロットを差し込む時にこちらも注意します



固定ネジを締め直す

補助電源ケーブルを接続する(向きに注意!奥までしっつかり差し組む)

5. 最終確認と動作チェック
- PCの電源を入れ、正常に起動するか確認。
- BIOSとWindows上でグラフィックボードが正しく認識されているか確認。
- 最新のドライバーを更新(私の場合、同じRTX同士なので更新でOKでした)
RTX 2080 Tiへ交換後の感想
パフォーマンスの変化
RTX 2080 TiはRTX 3070と比較するとVRAM容量が増え、特定の用途(クリエイティブ作業・ゲーム)で恩恵を感じました。
発熱・消費電力の変化
RTX 2080 Tiは消費電力と発熱が増加するため、PCケースのエアフローや冷却対策が重要になります。
今後の調整
実際に使用しながら、温度管理やファン設定の最適化を進めていく予定です。
NVLinkの活用を検討する
NVLinkとは
NVLinkは、NVIDIAによって開発された通信プロトコルで、CPUとGPU、または複数のGPU間で高速なポイントツーポイント接続を提供します。従来のPCI Expressと比較して、NVLinkは帯域幅が広く、レイテンシが低いのが特徴です。
NVLinkを利用するための条件
NVLinkを利用するには、以下の条件を満たす必要があります:
- 対応GPU:
- NVLink SLI対応グラボに対応したGPUが必要です。(対応GPUを確認する)
- 同一GPUコア:
- 接続するGPUは同一モデルである必要があります(例:2枚のRTX 2080 Ti)
- NVLinkブリッジ:
- GPU間を物理的に接続する専用のNVLinkブリッジが必要です。(スロット数の種類があるので選択を間違えないように確認)
- 対応マザーボード:
- NVLinkをサポートするマザーボードが必要です(グラボを差し込むスロットが複数あるか確認します)
- 十分な電源容量:
- 複数GPUを動作させるために、余裕のある電源ユニットが求められます(電源が足りない時は買い替えをする)
これらの条件を満たせば、高性能なデータ処理や並列計算が可能になります。
まとめ
グラフィックボードの交換は、PCの性能向上に大きく貢献する作業ですが、電源容量・ピン数・発熱対策などを事前にしっかりチェックすることが重要です。
今回のRTX 2080 Tiへの交換は、NVLinkの可能性も含めたアップグレードとして実施しました。
これからグラボ交換を考えている方の参考になれば幸いです!
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